2006-01-01から1年間の記事一覧

竹取物語とスカボロー・フェア

竹取物語は皆さんご存知のように日本最古の物語である。 美しく成長したかぐや姫に求婚してきた貴公子に難題を出しかなえてくれたら結婚すると約束した話は有名である。 火鼠の皮衣を持ってこい、とか、竜の首の玉を取ってこい、とか、銀を根とし、金を茎と…

望月考

「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の かけたることも なしと思へば」(小右記・藤原道長) この句は、全盛を極めた藤原道長が、娘の威子が一条天皇の中宮になった日に、娘の彰子、妍子、威子が后になり、自らも太政大臣として位を極めたという満ち足りた思いを…

名月に寄せて

昨日は中秋の名月。雨上がりの澄んだ空に月が光って見事だった。ススキや秋の花などを花瓶に生け、月見団子を味わった。 月見団子は、一辺に団子3個の正方形に団子を敷き詰め、その次の段は一辺2個、最上段1個まで積み上げたものだった。団子は全部で何個あ…

論理的読解力

算数・数学で、文章題が苦手という子は多い。国語力が足りないのだ、とは以前から言われていることである。先日も新聞に算数と国語の連携が必要だという記事が載っていた。 実はこの国語力と算数力は基本的には同じ能力で、論理力とも呼ばれる。論理構造を理…

課題曲

今年も全日本合唱コンクールの予選が始まっている。 今年の課題曲のうち多くの団体が選択して演奏している曲に、合唱のツボを押さえた素晴らしいハーモニーに、反戦のメッセージが織り込まれた曲がある。世界中で不幸な出来事が起こり止まないこの時代に、多…

基本事項

下敷きを忘れてくる生徒が多い。ノートに字を書くときは下敷きを使って下さい。 鉛筆は削ってくる。短い鉛筆は手が疲れるのでなるべく長いものを用意してくるように。短くなった鉛筆はホルダーを使って長く持てるようにして下さい。 ノートには何に使うノー…

ともすると物事に枠をはめて考える、というのは誰しもあることだとは思うが、なるべくそれはしないほうがいい。 枠をはめてしまうとその枠の中のことは思考が停止してしまう。自分で作った枠で思考を停止してしまうのだから、独りよがりの考えのまま改善の余…

試験は思いやりの心で

多くの中高校生は、期末試験が終わったころだと思うが、結果は如何だっただろうか。 思うように点が取れなかった皆さんは、試験は試験を作成した先生と解答する生徒との対話だということを忘れていないだろうか。 対話なのだから、相手が何を言いたいか、こ…

フゴケイ?!

今、書店に行くと、○○力、○○法、○○メソッド、と、カリスマ的著者によるいろいろな学習法の本が売られている。多くは、それぞれ、尤もなやり方で、それに従えば、学力が伸び、難関大学に合格できる力も付きそうだ。 しかし、そのやり方は、以前から心あるもの…

自己流でいいか?

小中学生が、自己流の計算順序で計算していることがある。教科書にも載っている基本が、徹底していない。小中学生の計算なのでどんなやり方でも簡単に答えは導けるのだが、だからどうでもいいということではない。間違いの少ない方法、応用の利く方法、理に…

子どもに体を動かせと言われても

昨日の朝日新聞によると、子供を対象にした「運動音痴ビジネス」が盛況らしい。子供の体力・運動能力の低下が著しいからだという。文科省の諮問機関・中央教育審議会は、少子化と都市化による遊び仲間の減少や、ゲーム機器の普及による遊びの変化などを体力…

合唱人

息子の通信添削の教材を見て、嬉しくなった。 以前に書いた、「春に」という詩の学習の応用問題に、立原道造の「夢みたものは……」という詩の問題が出ていた。この詩にも、木下牧子が合唱曲として作曲している。そして、この曲も大変人気の高い曲である。 と…

教科書

中学の国語の教科書が変わった。紙がきれいで重たくなり、本文のレイアウトもメモを書き込むスペースなのか、余白を広く取ってあり、教科書の大きさも大きくなった(A5→B5)。 内容も、今人気のクリエーターによる作品や、歌謡曲の歌詞、人気タレントのエッセ…

勉強は楽しいよ

算数を学習しに来ている小学生の生徒の親御さんが、勉強を習いに行ってるのに楽しいらしい、と不思議がっていらした。この生徒は、教室での取り組みも良く、特別に気を引くようなクイズやパズルをしているわけではない。計算問題や文章題を解いたり、数量の…

春に

中学3年生の国語の教科書に、谷川俊太郎の「春に」という詩が載っている。この詩は、合唱曲「春に」として、谷川俊太郎作詩、木下牧子作曲の『地平線のかなたへ』という合唱曲集に収められている。中学生の間でとても人気が高く、校内合唱コンクールなどでは…

世の中はわからないことだらけ

高校生が、数学の問題で、Aの場合はPのように書くのに、Bの場合はどうしてのQのように書くのか、と質問してきた。が、それはAとBとの区別を付けるために、Bの時はPとは違った書き方をする、という程度の理解で充分、という事項だった。疑問を抱くのはとても…

鉛筆の持ち方

今朝の朝日新聞に鉛筆の持ち方についての記事が載っていた。うちの生徒の中にも、芯の近くを持ったり、斜めに持ったりと、持ち方が気になる子が目立つ。手の力が鉛筆に100%伝わらないと、勉強をするのに無駄な労力を使うことになり、疲れやすくなる。集中力…